古本の価値

かつてよく見られたコアな古本屋は、意外と店で一般書を扱っていることも多かったです。しかし、昨今は目録販売だけをやるようになり多くの古本屋が閉店しました。

古本買取でもほとんど出合うことの出来ない珍しい本を扱っている古本屋が、何年も前から無店舗化しています。ある古本屋はお客さんから次のように聞かれることが多かったそうです。「こんなに珍しい本、近所の人が持ってきたのですか」。珍しい本はどのようにしてその古本屋にたどり着くのでしょうか。もちろんただの偶然である場合もありますが、ちゃんとした理由が存在することもあります。

主婦のAさんは引っ越しを機に、古本屋に手持ちの蔵書を買い取ってもらうことにしました。まず近所の古本屋に電話をしてみると、店主が家まで来てくれることになりました。Aさんは古本屋が来る前に、買い取ってもらえなさそうな本を処分することにしました。亡くなった義父の趣味に関する雑誌類、夫が学生時代に読んだ評論、子供の妖怪の本などです。残ったのはローンで買った世界美術全集、料理本のシリーズ、学習百科事典など。そして古本屋にそれらを見せるとAさんの予想に反して「捨てた本のほうが価値があった」と古本屋から言われたのです。